
「私なんて」は今日で終わり──心のエンジン(エニアグラム)で圧倒的なオーラを纏う
私なんて本当に何の特徴もない、ただの背景のモブキャラだから。
20代半ばまでの私はそれが自己紹介代わりの口癖だった。
テレビに出るような圧倒的な天才でもなければ、街ですれ違う人が振り返るほどの絶世の美人でもない。仕事もそこそこ普通にこなし、趣味もそこそこ。休日はネトフリを見て終わる。合コンでは常に可愛い友達の引き立て役に徹し、波風が立たないように誰かの強い意見に合わせて、目立たないように息を潜めて生きる。
まあ私の人生こんなもんだよね。主役になれる人間は最初から決まってるんだし。そうやって半分諦めのような、悟りを開いたような乾いた気持ちで生きていたつもりだった。
でも会社の同期のA子だけは全く違ったのだ。
彼女は客観的に見て、顔立ちが特別に整っているわけでもスタイルが抜群に良いわけでもなかった。女優やモデルではない。それなのに彼女がオフィスの会議室に入ってくるだけで、パッとその場の空気が華やぎ、温度が確実に2度上がるような気がしたのだ。誰もが彼女の話の続きを聞きたがり、彼女の周りにはいつも人が集まり、笑い声が絶えなかった。
あの子にはなんというか、絶対に目を離せないオーラがあるよね。
休憩室で上司たちがそうつぶやいているのを聞いて、私は内心、オーラなんて生まれつき選ばれた特別な人間にしかない才能だ、私とは住む世界が違うんだと深く僻んでいた。
そんな自己肯定感の底辺を這いつくばっていた私が、ある日を境に最近別人のようにオーラが出たね、すごく魅力的になったと急に言われるようになったのは、決して高い美容院に変えたからでも、無理してブランド服をカード決済で買ったからでもない。
ただ自分の心のエンジンであるエニアグラムの存在を明確に知り、それを世間のルールのために無理やり隠すのを完全にやめたからだ。
モブキャラの思い込み
自分には何もない、取り柄がないと本気で思い込んでいる人の99%は、才能がないわけでも魅力がないわけでもない。
ただ単に、社会や親あるいは学校教育から押し付けられた、こうあるべき、これが正解だという常識の枠に自分の本来の感情を無理やり押し込めて、自分の本当の欲求である心のエンジンを完全にエンストさせているだけだ。
SNSを見てもこのモブキャラの呪いにかかっている人は山のようにいる。X(旧Twitter)で私なんてモブと検索すると、可愛い子の隣で自虐することしかできないとか、自分の人生の主人公になれないまま20代が終わるのが怖い、会議で発言しても誰も聞いてない気がするといった、ヒリヒリするような等身大の悲鳴が次々と溢れてくる。ガルちゃんなどの匿名掲示板でも、生まれつき華のある女と自分の埋められない差についてのトピックが定期的に立ち、数千件の共感コメントが殺到している。
みんな自分は特別ではないと諦めながら、それでも本当は誰かに見つけてほしい、自分の人生の主役になりたいと密かに泣いているのだ。
エニアグラムという性格診断システムによれば、人間の根本的な欲求、つまり何を恐れ何を求めるのかというモチベーションの源泉は、大きく9つのタイプに分けられる。
たとえば平穏で波風を立てたくない、みんなと仲良くしたいという性質を持つタイプ9の人が、自己啓発本に影響されて無理をして競争社会で勝ち上がるトップセールスマンを目指そうとすれば、当然エンジンは不完全燃焼を起こし、どす黒い排気ガスばかりが出て精神を病んでしまう。
逆に、人と違う独自性を究めたい、私は特別でありたいという性質を持つタイプ4の人が、将来の安定だけを求めて公務員になり、目立たないように出る杭にならないように普通に生きようとすれば、その魂の強烈な輝きは完全に失われ、本当にただの目が死んだ退屈なモブキャラになってしまうのだ。
オーラのある人の秘密
特別な美人でもないのに、なぜか目を奪われるオーラのある人。 彼ら彼女らの共通点はたった一つしかない。
自分の欠点や短所を隠すのをやめて、自分の心のエンジンである本当の欲求をレッドゾーンまで思い切り踏み抜いているということだ。
短所を隠すのをやめる
たとえば私の同期のA子は、エニアグラムでいうところのとにかく一生楽しいことだけがしたい、一つの退屈な場所に縛られたくないというタイプ7のエンジンの持ち主だった。
彼女は飽きっぽいという社会人としては致命的な自分の短所を一切隠そうとしなかった。私、同じエクセルに数字を打ち込む単純作業は3分で気が狂いそうになるから本当にダメなんだけど、その代わり新しい企画のアイデアとプレゼン資料なら一晩で20個出せるからどんどん私に振ってほしいと、あっけらかんと笑っていた。
普通ならダメなやつだと引かれそうな発言だけれど、自分の弱さをごめんなさいと潔く認め、その代わり自分の欲求に一切の嘘をつかず純度100%のエネルギーで好きなことに没頭して生きているその姿。それこそが、周囲の他人の目に圧倒的なオーラとして映り、強烈に人を惹きつけていたのだ。
弱さを隠蔽しようとする不自然な力みがないからこそ、エネルギーがすべて魅力に変換される。オーラとは完璧さから生まれるのではなく、この自己受容の潔さから生まれるのだ。
心のエンジンを全開に
あの頃の私がモブキャラだったのは、決して能力が低かったからではない。
本当はもっと一人で深く思考して真理を追究したいというタイプ5の欲求、あるいは本当はもっと人から必要とされて強烈に感謝されたいというタイプ2の欲求。そうした自分の心の奥底でメラメラと燃えたがっている強大なエンジンに、世間体という重い鋼鉄の蓋をして目立たない普通の人を必死に演じていたからだ。
他人の作った普通の枠の中でお行儀よく縮こまっている人間に、人を震わせるようなオーラなど宿るはずがないのだ。牙を抜かれたライオンに誰も怯えないし魅了されないのと同じだ。
出る杭は打たれると言うけれど、出すぎた杭は誰にも打てない。オーラのある人というのは、他人の目を気にして引っ込むのではなく、誰にも打てない高さまで一気に突き抜けてしまった人のことだ。
あなただけの欲求の形
エニアグラムを知ることは、自分でも無意識の奥底に抑え込んで気づいていなかった、私の魂が本当に欲している欲望を、残酷なまでに正確な言語でえぐり出すことだ。
完璧を追求したい、理想の正しい世界をこの手で創りたいというタイプ1。 目標を圧倒的なスピードで達成して、他者をねじ伏せる勝者になりたいというタイプ3。 誰にも頼らず、自分の知性だけで世界の裏側を完全に把握したいというタイプ5。 とにかく自分の強さを全力で証明し、大切なものを力で守り抜きたいというタイプ8。
どのエンジンが優れているとか劣っているという道徳的な話では決してない。
ただ自分がどんな成分のガソリンで爆発的に走る車なのかを知らなければ、一生フェラーリに軽油を入れ続け、エンストを何度も起こしながら、私って全然速く走れないな、やっぱりポンコツの軽自動車なんだとため息をついて人生を終えることになってしまうのだ。
そんなもったいない話はない。あなたはフェラーリかもしれないし、頑丈でどこまでも走れる四駆かもしれない。自分の車種を知らないだけなのだ。
自分が主人公の人生へ
私なんてという呪いのような卑屈な言葉は、今日この瞬間で終わりにしよう。
特別な才能や誰もが振り返る圧倒的な美貌なんて本当にいらない。まずは16タイプ診断やエニアグラムの深い知見を通じて、自分の心のエンジンの本当の名前を知ることだ。
そしてその生々しい欲求のままに、他人の目なんて一切気にせず全開でアクセルを踏み込んでみてほしい。
どうせ私には無理だとか、人にどう思われるか怖いとか、こんなこと言ったら引かれるかもしれないという安全装置のブレーキを物理的にぶっ壊して、あなたのエニアグラムのタイプが求める根源的な欲求に素直に従ったとき。 あなたの目には必ず強い光が宿り、顔つきが精悍に変わり、ただオフィスを歩く姿勢すらドラマチックに別人のように変わってくる。
最後に自分をこの人生のたった一人の主人公として肯定し、最も明るいスポットライトを当てることができるのは、周囲の親切な誰かではなく、あなた自身しかいないのだ。
あなたの内側に深く眠っている、まだ本気で火のついていない強大なエンジンを、性格診断というキーを使って今一度力強く回してみてほしい。あなたが本当の自分に気づき、偽りのない圧倒的なオーラを纏って、自分だけの人生という映画の堂々たる主役として世界へ軽やかに飛び出す日を、私は心から楽しみにしている。
※本記事は自己分析の独自フレームワークであり、医療的アドバイスではありません。
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この記事を書いた人
塚田 崇博
Aqsh株式会社 代表取締役
人材業界23年、累計1万人超の面談経験を持つ。ソシオニクス・エニアグラム・ソーシャルスタイル等の性格類型学に精通し、採用・育成・定着を一気通貫で支援。
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